ハワイ・スポーツの達人 -フォッティ・ブラザーズ (アウトリガー・カヌー・アスリート)-
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ジョン・フォッティ(兄):1963年オアフ島生まれ。
ジム・フォッティ(弟):1966年オアフ島生まれ。

親子3世代に渡るカヌー一家の出身で、自身の会社やラニカイ・カヌー・クラブを通してアウトリガー・カヌーの普及に努める。 ハワイを中心にアメリカ本土、オーストラリア、タヒチなどのレースで圧倒的な強さで何度も優勝に輝いた。

現在でも現役のアスリートであり、またコーチ兼ディストリビューターとしてカヌー界に貢献している。
 
Q. カヌーを始めたきっかけは?

A. (兄)とにかく物心がついたときにはカヌーに乗っていたんだ。家の向かいがカヌー・クラブだったし、父親が兄弟で乗れるカヌーを作ってくれたんだよ。そういう意味ではこの家に生まれた事がきっかけと言えるかもね。
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Q. カヌーの魅力は?

A. (弟)いい質問だね。家の目の前が海だったから、生活のすべてがカヌーだったよ。移動の手段でもあり、遊び道具でもあり、女の子を誘う武器でもあったんだ(笑) カヌーはとてもロマンチックさ。妻との最初のデートはカヌーだったしね。

(兄)僕もさ(笑)
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Q. トレーニング方法は?

A. (兄)カヌーはチーム競技だけど、一緒にトレーニングしようとすると中々時間が合わないんだ。そこで一人乗りのカヌー(OC1)で空いている時間にどんどん練習するんだ。

練習には5つのレベルがあって、レベル1はウォームアップでレベル5は15秒しか出来ない全力のパドルなんだ。僕たちはレベル2のエアロビック・トレーニングに最も時間を掛けているよ。喋りながら運動出来る程度のね。様々なトレーニングをメリハリをつけてやるのが重要なのさ。
 
 
Q. 好きな大会とその理由は?

A. (兄、弟)もちろんモロカイ・ホエだよ。モロカイ・ホエはカヌーで最も重要な大会なのさ。ワールドカップ、スーパーボウルみたいにね。他のどんな大会で勝っても、これに勝たなければ一番とは呼べないね。誰もが認め、誰もが夢見る大会なのさ。小さい時からこの大会に出るのが夢だった。


モロカイ・ホエ:世界各国からトップチームが集まる外洋レース。ホエとはハワイ語で「漕ぐ」の意。モロカイ島からオアフ島までの約75kmを9人1チームでウォーター・チェンジをしながら漕ぐ。6人乗りのアウトリガー・カヌー・レースでは最も荒れた海峡を渡る技術を要するレース。
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Q. カヌーをやっていて、一番感動したことは?

A. (兄弟)2人でカヌーに乗って、モロカエ・ホエに勝った事だよ。ずっと勝てなくて勝てなくて…、8回目のチャレンジでようやく勝てた。1回勝てただけでも最高なのに、僕たちは5回も勝ったんだよ。
 
 
Q. 3代に渡ってのカヌー一家ならではのエピソードなどありますか?

A. (弟)僕は家族の時間をたくさん過ごしたかったから、子供たちにはカヌーはやって欲しくなかったんだよ。けれど子供たちの方からやりたいって言い出して、今ではコーチをやっている。今では17歳の娘はハワイのステート・チャンピオンさ。

2年前の独立記念日に開催されたファミリーレース(家族のみが出場できる6人乗りレース)は楽しかったよ。
 
 
Q. 兄弟で同じ競技をする事についてどう思いますか?

A. (兄)アスリートとしてこんなに素晴らしい事はないよ。
お互いサポート出来るし、ずっと一緒にいるから何を考えているか判るし、最高の環境だよ。
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Q. プライベートはどのように過ごしていますか?

A. (弟)プライベートは家族と過ごす時間だよ。
家族に合わせてサーフィン、フィッシング、ハンティング、ダイビングしたりかな。動いてばかりだね。体が休まらなくても心は休まるのさ。
 
 
Q. これからカヌーを始める人、始めたばかりの人にアドバイスがあれば教えて。

A. (兄)上手にカヌーと付き合う事だよ。カヌーは本当に楽しくてハマっちゃうのさ。だからハマり過ぎないように気を付けて。
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Q. 今年の目標は?

A. (弟)モロカイ・ホエに参加している"シェル・ヴァア"というタヒチのチームがとても強くて、僕達が自己記録を12分も更新したのに勝てなかったんだ。 彼らに少しでも近づくように研究しているよ。そして今年こそは勝つ!でも今年勝てなければ仲間になろうと思っている(笑)
 
 
インタビュアー Daisuke談:

とりあえず腕太ぉ!実は高校ではボート部に所属していたDaisukeは、彼らの練習の様子を懐かしく、そして辛い思いを思い出しながら聞いていたのでした。ボートはとにかく筋肉です。シーズンオフは筋トレ部です。そして仲間と呼吸を合わせて水の上を疾走するのはとても楽しく素晴らしい経験でした。インタビューでは弟のジムが積極的に脱線(汗)それを兄のジムがフォローするという、こちらでも呼吸は完璧でした。アスリートとしてのピークは過ぎてもなおチャレンジ・スピリットを持ち続けるフォッティ・ブラザーズの活躍を今後も期待させて頂きます。
 
 
主なレース結果:

[ジョン&ジム OC6]
2005
 モロカイ・ホエ優勝
 クイーン・リリオカラニ優勝
2004
 モロカイ・ホエ優勝
 ワールド・スプリント優勝
2001
 クイーン・リリオカラニ優勝
 リバティ・カップ優勝
2000
 モロカイ・ホエ優勝
 リバティ・カップ優勝
1999
 リバティ・カップ優勝
1998
 クイーン・リリオカラニ優勝
 リバティ・カップ優勝
1997
 クイーン・リリオカラニ優勝
1996
 モロカイ・ホエ優勝
 クイーン・リリオカラニ優勝
 ハミルトン・カップ優勝
1995
 モロカイ・ホエ優勝
 クイーン・リリオカラニ優勝
1994
 クイーン・リリオカラニ優勝
1992
 カリフォルニア・カナル優勝


長年、優勝・入賞多数の為、
OC6(6人乗り)で兄弟で出場した大会のみ記載
 
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